お客様からのご相談で増えている3つの要望は、ファミリークローゼット、小さな手洗い洗面、ペニンシュラタイプのキッチンです。
この3つは、一見、別々の要望に見えますが、実は家族それぞれが協力して家事をやりやすくするための要望だと感じています。
(1)玄関脇のちいさな手洗いコーナー
玄関を入ってすぐに洗面台を設置しておくと、手洗い習慣も身に付きやすく、コロナの影響から取り入れる方が増えています。
洗面室を玄関横になるように間取りをつくる場合や写真のような小さな洗面を取り付けるなど工夫もさまざまです。
お客様が来られた場合にも手洗いを促しやすいというメリットもあります。
(2)ウォークスルータイプのファミリークローゼット
少し前までウォークインクローゼットといえば、ベッドルームのある2階に配置することが多い間取りでした。
最近は、1階でお洗濯から片付けまでを完結したいという要望から。脱衣室からファミリークローゼットまで並んでいる間取り。
または、近くに配置したいという要望が増えています。
ファミリークローゼットのサイズによっては、お洗濯が終わった洋服は普段使いの服をファミリークローゼットにしまい。
季節の外れた服は2階のクローゼットにしまう形にするご家族もいらっしゃいます。
便利なファミリークローゼットですがデメリットもナイとは言えません。
これまでは2階に設置することが多かったクローゼットを1階に設置するため、総2階のような四角いタイプの家を希望した場合には、プラン作りが難しくなる場合も。
クローゼットを1階に取った分、LDKを狭くしなければならないことも出てきます。
最低でも3畳の広さが必要になってきます。
狭すぎると朝、家族みんなが使うために渋滞したり、使いづらくなってしまうことも。
家族の人数や何をしまうか、ハンガーポールはどのくらい必要かなども考えて依頼いただくと良いかと思います。
ドアはとりつけずにあえて開放的にとつくられた事例もあります。
お子さんが大きくなって巣立った後は、大きなスペースは必要なくなるということも。
将来のリフォームがしやすい形にしておくのも検討課題のひとつです。
(3)ペニンシュラタイプのキッチンを使った回遊導線づくり
ペニンシュラタイプとは、「半島」という名の左右のどちらかが壁付けとなるタイプのキッチンです。
これまで、良くあるタイプの間取りでは「【1】回遊のない間取り」のタイプで壁で突き当たる間取り。
■【1】回遊のない間取り
■【2】回遊できる間取り
いま人気のある間取りは「【2】回遊できる間取り」のようなキッチンを中心とした回遊導線を設ける形です。
回遊できる間取りによって、小さなお子様がいるご家庭でも、お父さん、お母さんのお手伝いがしやすくなってきます。
下記の間取りの例では、パントリーを通り抜けて玄関へと続く間取りになっています。
お買い物から帰ってきた後の収納もしやすい間取りです。
もちろん、「【1】回遊のない間取り」にはリビングを広くとれる。キッチンの油やニオイが拡散しないなどのメリットもあります。
坪数や何を優先するかで間取りは変わります、どんな暮らし方なのか、将来のことなど、要望をぜひ、お伝えください。